▼キャンプに行って来た。チビノワとうちゃん&プー子さん一家の〔アウトドアの真髄〕を堪能させてもらった。(【重要】プー子さんの旦那さんをわが家では"チビノワとうちゃん"と呼んでいる)プー子さんとヒヨコは市役所のバイトで知り合ってから家族ぐるみでのおつきあいである。
台風19号が接近しているということで、宿泊はやめてデイキャンプに切り替える。大人だけだったらなんとかなるけど、子供合計四人もいるといざというとき足手まといになるからなぁ。
行きはあの幻の「HAZZマガ」10号伝説の『足レポ/妖かしホテル大探検』で探検したホテル〔キャッスル163〕が建っていた国道163号線を使って行く。途中で渋滞がひどくなったのでチビノワとうちゃんの機転により抜け道へ。そしてまた再び一六三号に戻る。
渋滞でダラダラしたためボクは睡魔が襲ってきてそれと戦いながらの運転。アブナイアブナイ。けど途中で一度コンビニに寄ったのでそこでしばし休憩できて気分もリフレッシュ。
行ったところは奈良県笠置。途中の河原でもキャンプをしている人がたくさんいた。
我々が降りて行った河原は、無料キャンプ場として有名なところらしく、アウトドアラー(コンナ コトバ アルンカ?)のメッカ(死語)。蜘蛛の子を散らしたような?芋を洗うような?大賑わい。なにも台風の来るというこんな日に、わんさか押しかけないでもいいようなものだけど。置棚自分事。
とにかく自動車を停め、河原に降りて場所を確保。ヒヨコは米を洗いに行き、他の大人はその他の用意。
チビノワとうちゃんが取り出したこぶりのバーベキューコンロは炭火用のもの。そして炭への点火は、本日のアウトドアの神髄〔秘密兵器その一・強力バーナー〕はカセットコンロのボンベを使った強力ガスバーナーだ。しかしこのバーナーが一筋縄ではいかないのであった。真髄チビノワとうちゃんはこの点火装置の点火に予想以上に悪戦苦闘させられることになるのだ。
ボンベの先にバーナー用のアタッチメントを取り付け、そしてコックをひねってガスを出す。仕掛けは簡単だ。しかしガスの噴出が強すぎて、ボクの愛用の(といってもたばこを吸っているわけではないが)風につよいはずのジッポライターの火が消されてしまう。
「初めはゆるくガスを出す、って書いてあるよ」
プー子さんがアドバイスがあるが、ガスの調節がどうもうまくいかない。そこへ米を洗ったうずらヒヨコが戻ってきた。
「そんなん、新聞で炭を包んで火をつけたら一発でつくよ」
とにかくバーナーがうまくいくまで、この方法をとろうということになる。なおもチビノワとうちゃんの苦戦はつづく。
新聞に包まれたバーベキューコンロの炭はメラメラと燃え上がった。うちわですかさずあおいで、炭に火を移そうする。けれど、メラメラの勢いが強すぎてあっというまにいとも簡単に新聞は燃えきってしまったのだ。燃えていたのは新聞だけだった。発案のうずらヒヨコ自身は、川遊びの子供の監視に行ってしまい、完全な〔ゆうだけ番長〕になっている。
燃えきった新聞の残骸は超軽量の浮遊物となり、台風の影響の強風に煽られて、川原一面に飛散した。ひしめき合っているアウトドアラーたちに容赦なく降り注ぐ。大迷惑。
その間、ボクはプー子さんの指導をうけながらCSCライスを作ることにした。焼きそばもあるということで、米は二合にする。飯盒を取り出し、そこで、
「ぉぉぉお!」
チビノワとうちゃんの軽い驚きの声がはっせられた。しかしまだまだ元ワンゲル部の余裕とプライドがその軽い驚きの声の片鱗に含まれている。
我が家の飯盒はもちろん〔兵式〕。年代もので、うずらヒヨコの祖父が南洋の戦争から戦火をかいくぐって持ちかえった正真正銘の兵式だ。この祖父は乗っていた船が撃沈され、両隣の戦友は機銃掃射でやられ助かったのは祖父一人だったといいう。
さて、ワンゲル部伝統の謎のCSCライス、そしてチビノワとうちゃんの勝負は一体どうなったのか?