うずらまん「ぎょぎょ〜む日誌」

おはようからおやすみまでできるだけ楽しくと願う、うずらまんの日記。

母の誕生日とさよならタヌキチ

▼今日はというか、今日もというか、お昼ごろに起きました。また「楽しいトーミン一家」です。今日はホームのカシワ母を迎えにいって[くずはモール]へでも連れて行こうという企画です。1928年製の母の90歳のアニバーサリーなのです。
 カシワ母は個室にホームの住んでいます。電話すると表へ出てきてもらうように約束してあったのですが電話しても電話に出ません。部屋まで行くと鍵が掛かっており、しばらくノックを続けたのですが反応がありません。ひょっとして中で倒れてる? 御歳90ですからあり得ることです。心配になってきました。職員の方が事務所に問い合わせてくれたんですが、買い物に出かけてるらしいと。なんだどうせ買い物は今からできるのに。
 外で待っていると、ひょこひょこゆっくり歩きながら母が戻ってきました。僕にバレンタインのチョコをやろうと[ダイコクドラッグ]に行ってきたのです。まあうれしいですが、心配するやん。直前に行かなくてもいいのにな。

 ぶらぶらするのに、寒さを気にしないでもいろいろなお店が見て回れるので[くずはモール]へ行きましょう。旧国道1号線を京都向きに走りますが、そこそこ混んでます。しかも吹雪いてきました。なんとか楠葉にたどり着きましたが、第1駐車場は満車でした。南別館側へ。そして主にカラザがアテンドしてアクセサリーなどのお店を巡りました。プレゼントするからと母に欲しいものを聞きますが、
「どうせ死ぬだけやから、もう、何にも要らんわ。はははっ」
 と言います。確かにそうなのですが、遠慮もあるのか、でも楽しくしたらいいのになぁ。ヒヨコが機転を利かせて、
「ほんなら、あとでカラザがそれをもらうということで」(笑)
 と話をして、母にカラザとヒヨコでブローチと指輪などをプレゼントしました。ついでに私も!とカラザが。そしてヒヨコもカバンを見てます。も〜、欲しかったら買うたらええがな。
「支払いはおとうさんの“魔法のカード”で!」
 ぉぃぉぃ!
 おまけに、タヌキを病院に連れて行ったとき段ボール箱にカラザが自分の少し大きめのマフラーを敷いてやったので、汚れたしだめになって捨てたのでその代わりも、とどんどん魔法のカードで買い物されました。(泣)
 ちょっと疲れたので[イノダコーヒー]へ。久しぶりなり。人気店なのでいつも混んでますが今日も少しだけ待ちました。
 「アラビアの真珠」というモカのコーヒーをたのみました。うっかりミルクと砂糖入りで良いと答えてしまったのです。こういう本当にコーヒーが美味しい店のコーヒーはブラックで飲んでこそ美味しいのですがしまったなと思いましたが、来て飲んだら、美味しいコーヒーはどうやって飲んでも美味しかったです(笑) 香しく、後口も良く。そして1つマシュマロトーストを頼んでみんなでシェアしようと思ったんですが、それをすかさず察知したフロアマネジャーが取り皿をお持ちしましょうかとお皿とフォークを持って来てくれました。さすがですね。そのマネジャーの振る舞いを観察していましたが、出来すぎた気取った感じは全くなくなんか自然に客対応していて、ぁあ、ここのお店はほんとに心が和むなぁと思いました。
 トーストをシェアしたのは、この後ご飯を食べに行くから食べ過ぎないようにという理由でした。さて、そういうわけで楠葉を後にしました。でも食事の前に、タヌちゃんの様子をちょっと見に行こうと思い、動物病院に寄ることにしました。

▼さてさて…。病院に入ると、先生が、
「今、お電話しようと思ってたんです」と。
 保護したタヌキ、まことに残念ですが、助かりませんでした。
 土曜日の朝、先生がドッグフードに缶詰をかけ鰹節もふったスペシャルな餌を与えたところ、平らげて元気に糞もしていたそうです。そして昼に手術が行われました。2時間半、全身麻酔の大手術だったそうです。予想していたよりも壊死が進んでおり切除して縫合するのもかなり大変だったそうです。それでも、手術を耐えて頭をもたげるぐらいの元気は見せていたらしいです。
「昨日(金曜日)はあのまま放置していたら今日は雨だったので体温も下がってそのまま死んでしまっていたかも…」

 普通野生の動物は人間を警戒し少しでも油断すると噛みついたりしてくるそうですが、このタヌキは大人しく人なつっこいところがあり、先生も早く元気になって元のところへ帰ろうと励ましていたとおっしゃっていました。
 日曜日、餌を与えてみたところあまり口を付けた様子はなかったそうです。そして午後、あまり元気がないようでしたが、先生が様子を見に行くとなんとか顔を起こそうとしていたと。そして、先生が来院の動物の診察をしている間にそっと息を引き取ったようです。先生が様子を見に行くともう息をしていなかったとのことです。心臓マッサージなどをしてもらったそうですがダメでした。

 私たちが様子を見に行ったのは、夜の7時ごろでしたので、タヌキが旅立って少し後でした。先生も少し落ち込んでおられました。傷口も見せていただきましたが丁寧に処置されていました。特に苦しんだような様子はなく、安らかな寝顔でした。
 住宅街ではありますがこの地域には、タヌキは以前からたまに見かけることがありました。小学校の近くでも見たことがありますし、金曜日にタヌキがいたところの近くでも残業帰りに鉢合わせしたこともありました。
 大阪ではタヌキは害獣指定されているそうで、診てくれる病院も少なく、普通はケガをしていたりすると保護するところへ連れて行っても殺処分されることが多いとのことです。野生動物の生死に人間が関与することにはいろいろな意見があることも知っていますが、それでも命の尊さを考えると、傷ついた動物を、見てしまったら放置するのは忍びないです。

 金曜の夜、あのままあそこに放置していたら、きっと寒さと次の日の雨でのたれ死にしていたことでしょう。そうなると死骸は野良猫やカラスにつつかれて無残な姿をさらすことになります。でも、最後に病院で手当を受けて、一晩おびえることなく暖かい寝床で過ごし、ご馳走も食べさせてもらえて、最後の最後は幸せだったのではないかと思います。人間の勝手な想像にすぎませんが…。 遺体と言えども野生動物ですので、市役所に届け出てしかるべき処置が必要とのことでですので、それは病院の方でしていただけるとのことでお願いしました。かかった費用の半分は病院で負担しますとのことで請求は半額でした。それでも健康保険のない野生動物のことなので結構な金額になりましたが、土曜に一緒に助けたご近所の方がカンパしてくださったので我が家の負担は約半分になりました。
 僕はこの自体は予測していましたので、大きなショックはありませんでした。じんわりあとから寂しくなるのでしょう。先生は最後に、
「力及ばず、すみませんでした」
 とおっしゃいました。いいえ、感謝こそすれ、謝っていただくようなことはありません。これでタヌキのお話はおしまいです。タヌキチ(オスだったそうです)安らかに。

▼さて、カシワ母とヒヨコをクルマに待たせてありましたので、お腹もだいぶ空いたことでしょう。食事に行きましょう。カシワ母のリクエストにお応えして、回転寿司へ。長尾の[無添くら寿司]へ。楽しくみんなでお寿司を食べました。
 母をホームに送り届け、家へ帰りました。

 夜遅く、タヌキチを一緒に助けた近所のおうちに報告書を書いて郵便受けに入れに行きました。時間も遅かったし、でも詳しくお伝えしたかったしレポートに書きました。