▼中でも僕が欲しいPEN S3.5があったのでショーケースから出してもらった。委託品だが、値段も相場より安い。するとちょっと変なのだ。ファインダブロックがダイキャストなのである。PEN S3.5は二八ミリレンズで初代ペンと同じ。ファインダブロックも色こそ黒だが、初代ペンと同じくプラスチックのはずである。ダイキャストで縮緬塗装なのはPEN S2.8。PEN S2.8は三〇ミリレンズなので、当然画角が違うからファインダ内の枠線表示も違うはず。比較のためにPEN S2.8も出してもらって見比べた。枠線が示す範囲が同じである。ということはPEN S3.5のボディにPEN S2.8のファインダブロックを載せ替えたということだ。その点を店員さんに指摘すると『往年のオリンパスカメラ図鑑』で調べてた。この本、ちょっと記述や写真に怪しいところもあるんだけどなぁ(笑)。
フィルムパトローネ室の中にひっかき傷が多数。ということは素人が何度も分解している可能性が高い。おまけにスローシャッターが何度か空切りしているうちに粘ってきた。これだけ怪しい要素がそろうと値段が安くてもやっぱり見送ろう。比較に出してもらったPEN S2.8は外観もよく、またシャッターも快調でこっちは買ってもいいと思える状態だったが値段もそれなりなのでどっちも見送る。
他にPEN EEシリーズなども多数。こっちはあまりに多すぎて安そうな一台手に取ってみたのみ。その一台はオートでもマニュアルでも赤ベロが出っぱなしでどの状態でもシャッターが切れないというようなものであった。やっぱり値段＝程度ってことだなぁ。
