うずらまん「ぎょぎょ〜む日誌」

おはようからおやすみまでできるだけ楽しくと願う、うずらまんの日記。

麦藁帽の女#1

▼今日は曇りだったが、やたらと蒸し暑かった。すぐねっとりとからみつく空気。
 午後から打ち合わせに出て最後出先から直接帰宅したので、少し早く帰れた。おみやげにコンビニでハンディシェイクを買って帰る。
 宿題の済んだタマゴと散歩に出かける。やっぱり蒸し暑い。散歩のお供はPEN S Blackである。
 公園などでちょっと遊びながら枚方公園の駄菓子屋まで行く。この枚方公園は昔の京街道枚方宿があったところで、今は枚方市駅の方が枚方の中心地になっているが昔はこの枚方公園の方が枚方の中心だったのだ。駅前には映画館もあったというが、今はその痕跡も残っていない。駅を越えて淀川の方に近づいていった地帯には古い建物がまだ残っている。駄菓子をぶら下げてトコトコ歩く。しかし、老朽化した建物はまた最近になってかなり壊されて更地になったり、建て替えられたりしている。無人になっているぼろぼろの三戸一二階建ての家の写真を撮っておく。まもなく取り壊されるだろう。
 ここを越えたら水面街道という水辺公園がある。浅い人工の川に遊歩道が付けてある。三十石舟の縮小レプリカもその人工の川に浮かんでいる。ここに至るまでの路地に猫がたくさんいた。人とは一定の距離を置いているが、基本的に人には慣れている様子。黒いのやトラジマや、三毛やむちゃむちゃな毛の猫などいっぱいだ。しゃがんで猫の写真を撮っていると、いつの間にか猫たちに遠巻きに囲まれていた。今はなかなか日が長いので遅くまで散歩を楽しめるから好きだ。今日はちょっと湿気が多くて蒸し暑いのが難だけど。
 うまい棒をかじりながら家へ帰る。帰り道、幼稚園の裏口で変な人影を観た。もう七時になろうかという時だったので当然幼稚園には誰もいない。だが裏口から道路までの細い通路を、「ワンピース」のルフィーのようなというか「釣りキチ三平」のというかとにかくそういう麦藁帽子をかぶったロングスカートの女が、奇妙に浮ついたゆっくりとした足取りで歩いている。