うずらまん「ぎょぎょ〜む日誌」

おはようからおやすみまでできるだけ楽しくと願う、うずらまんの日記。

虚しい空間

▼今朝、チェックするとメールが来ていた。友人からだ。内容はそこの夫婦に危機が訪れているという話。僕はとても悲しくなった。もう結婚前からのつきあいなので十数年になるが、この夫婦に限って危機が訪れるとは思ってもみなかった。自立の考えがきちんとしていて、自分たちのやりたいことをするために現実的な面とアーティスティックな活動をうまく両立させ、数年の同棲生活を経て結婚、子供も産まれた。なのに…。
 夫婦の亀裂は他人が修復できるものではない。また、物理的な解決策がうまくいくはずもない。割合に差はあるにせよ、どちらにも原因はあるはずだ。感情的なひずみができている以上、すんなりと元のさやに収まることは難しいだろう。とても悲しい。当人同士だけの問題なら別れれば済むことだ。だが二人の間には子供がいる。そして二人とも子供をかわいがっているということ。
 子供は大人の都合で生活に変化を余儀なくされることになる。このままダラダラと現状維持をしても、楽しい家庭になるはずもない。とにかく短気を起こさず最終的に子供のためになる解決方法を見つけだして欲しい。
 今日、『私説東京繁盛記』小林信彦著/荒木経惟写真を読み終えた。町殺しにあった東京という町を散歩して検証していくこの本を読んでいくうち、僕は東京をちょっと散歩したぐらいで喜んでいた自分がなんだかなぁと思ってしまった。東京だけでなく、日本中どこでも同じような町殺しは行われている。住むところは町の機能を失って、ただ寝に帰る場所でしかない。こんな日本に誰がした?
 仕事の帰りに京橋の本屋で前から欲しかった『廃墟の歩き方/探索編』栗原亨監修/イースト・プレス社を購入。小林伸一郎さんの写真あり。全国の廃墟のガイドの近畿に僕がこの間和歌山で外観だけ撮ってきたホテルも“宇宙回転温泉”というタイトルで載っていた。僕もかつてホテル一カ所、山の上の旧家(僕の祖父の生家)と廃墟は探検したことはあるがガラスや腐った建物による物理的な危険、また犯罪やそれに類する行為の現場となるという危険など、実際に廃墟探検をするにはリスクが多くだれでもができるわけではない。だがとても魅力的だ。
 夜、旧家探検(といってもこっちはただ廃屋を訪ねて庭先をうろちょろしただけだが)に一緒に行ったおばから電話があった。今度の法事の打ち合わせ。伯父の七回忌。もうそんなに月日は流れたのか。