うずらまん「ぎょぎょ〜む日誌」

おはようからおやすみまでできるだけ楽しくと願う、うずらまんの日記。

父の新兵器#2

▼夕方、父の新兵器・CONTAX-G1を見せてもらう。ボクのLeicaに関してはまだ父には秘密のままだ。これはヒヨコの嘆願によるもの。
「年寄りにショックを与えてはいけない」
 ということからボクが四〇歳を越えるまでは秘密にしておくことになっている。だからレンジファインダーカメラに関してあまり知っているという風にもできず、かといってあまり知らなさすぎるような相づちでもつまらないだろうし、けっこう気を遣う。CONTAX-G1を見せてもらって驚いたのはファインダーである。変倍なのだ。Leicaだとどんなレンズをつけてもファインダーに表示される視野枠が入れ替わるだけでファインダー倍率は変わらない。CONTAX-G1はそれを入れ替えてくれる。オートフォーカスということで便利そうだが、マニュアルでのピント合わせは真ん中の四角がないので上下像合致などの手が使えず少しとまどいそうだった。父はこのカメラは標準レンズ1本でいくと言っていた。
 昔持っていたいろいろのカメラの話も出てきた。父はキヤノンレンジファインダーを阪急百貨店で買い求め使っていたことがあるという。そのときキヤノンのレンズのかちっとした描写がとても気に入ったが、あいにく距離計に不具合が出て手放したという。でも買ったときと同じ値段で引き取ってもらえたので損はしなかったと。そのときのキヤノンレンズの描写がとても気に入ったので後にもA-1や最近もEOS-55を購入している。父はかつては自分で現像やプリントをするぐらい凝っていたという。今でも屋根裏の納屋に引き伸ばし機がしまってある。父は土門拳が好きで、リアリズム派だが、撮る写真はスナップが好きだったようだ。職場の写真好きと一緒に休みになると大阪市内に出かけていってスナップしていたという。自分の撮った写真で納得できたものはまだないが、中でも気に入っているのが今までに2枚あったと。法善寺横町の日没寸前の様子をストロボなしで撮ったものと、朝の北浜でビル街と自転車でやってくる郵便夫を撮ったものだったという。しかし、ネガもプリントも引っ越しなどで紛失してしまったらしい。見てみたいなぁ。
 父は機嫌良くどんどんといろいろな話をしてくれた。とても楽しかった。