うずらまん「ぎょぎょ〜む日誌」

おはようからおやすみまでできるだけ楽しくと願う、うずらまんの日記。

映画『梅艷芳/ANITA』を観に行く

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『梅艶芳 ANITA』大阪アジアン映画祭2022

▼朝食はいつものようにトーストです。今日は少し少なめに。このところ食べ過ぎの感じがしています。胃がもたれているというか。若いころのように、何でもいいジャン自今もってこい! ジェット機だって12時間もありゃなおら〜!ってわけにはいかなくなっています。

 さて、今日はヒヨコとカラザと3人でお出かけです。行き先は堂島のABCホール。大阪アジアン映画祭2022に『梅艷芳 ANITA』が来るからです。昨年この映画は香港で公開されたんですが日本での公開予定がなかったためやきもきしていました。絶対観たかったのです。80年代を代表する香港の歌手であり女優であった梅艶芳(アニタ・ムイ)の伝記映画です。彼女は2003年12月30日、子宮頸がんのため40歳の若さで他界しました。

 監督は『寒戰/コールド・ウォー』の梁楽民リョン・ロクマン。主演は映画初主演の香港出身のモデル、王丹妮ルイーズ・ウォンが梅艶芳を演じます。もちろんメイクのせいもあると思うんですが、よく似てます。梅艷芳が父親のように慕っていた、ラストコンサートで舞台衣装を手掛けた有名デザイナー劉培基エディー・ラウを古天樂ルイス・クー。レコード会社・華星唱片の元社長の蘇孝良ソー・ハウリョンを林家棟ラム・カートン。梅艶芳の親友というか戦友のような存在だった張國榮レスリー・チャン(『男たちの挽歌 英雄本色』『倩女幽魂/チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』『霸王別姫/さらばわが愛』『金枝玉葉/君さえいれば』)に劉俊謙テランス・ラウ。張國榮は梅艶芳と同じ年の4月に亡くなっています。ジャッキー・チェンの映画でおなじみの映画会社嘉禾電影機構ゴールデンハーベスト社長の鄒文懷レイモンド・チョウに李子雄(レイ・チーホン)(『男たちの挽歌 英雄本色』『虎度門/喝采の扉』)。

 梅艷芳は1997年を頂点とした日本での香港ブームの際に唯一日本でコンサートをしてくれなかったのですが、日本でコンサートがあれば絶対観に行きたいと思う歌手でした。どんだけレコードやCDを聴いたことか。

 映画の冒頭は紅磡體育館(香港コロシアム)のラストコンサート。舞台裏からコンサート会場、建物を突き破ってカメラが引いていき、幼少期から始まります。TVBのコンテストで優勝しプロデビューして。

 映画の中で香港の70年代から90年代の風景が出てきますが、香港は非常に変化の激しい街ですので今ではもう見られないものをCGを駆使して再現してあります。これが感動ものです。80年代の彌敦道ネーザンロードの百貨店[裕華]の大電飾看板、なつかしい。ほんと香港の一番元気だった、一番大好きな風景。

 日本ではあまり知られていませんが梅艷芳は某有名芸能プロダクション所属だった日本のアイドルと交際していました。映画の中にも名前は変えてありますがそのエピソードがちゃんと出てきます。

 梅艷芳は慈善事業にも熱心でした。SARSのときにも募金を集め医療関係者を励ますためのコンサートを企画運営したりしました。香港の人たちを楽しませる、元気づけることに一生を捧げた人でした。だから香港の人たちを励ますメッセージがこの映画のなかにそこここにちりばめられています。

 そして最後はラストコンサートのシーンへ。映画の中で梅艶芳本人の映像も挟まるのですが、主演の王丹妮が梅艶芳と全く違和感がなくなっていてすばらしかったです。そして美しかった。ウェディングドレスを着けた梅艷芳が階段を上がっていき、振り返って、
「拝拝!(バイバーイ!)」
 昨日のABCホール、超満員でしたがもうみな涙なみだでした。

 この映画、日本での劇場公開が予定されていないようなのですが、今年のこの大阪アジアン映画祭2022で観客賞を取ったので、劇場公開が決まればいいなぁ。決まったらまた観に行きたいです。

 帰りに堂島アバンザのジュンク堂書店へ寄りました。枚方へ帰ってサイゼリヤで遅いお昼ご飯。

 帰宅してからは、映画の余韻に浸りながら、まったりして過ごしました。